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2026年8月 福井県豪雨の浸水地域まとめ|福井市・坂井市・勝山市など被害地点を町名まで整理

福井県豪雨と浸水地域まとめ 災害
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【最終更新:2026年9月3日】

※この記事は、2026年9月2日13時時点で福井県が公表している「大雨による影響のとりまとめ」を中心に、9月3日までに確認できた福井県・気象庁・国土交通省・各自治体の公式情報を反映して更新しています。

※初回公開後に現地確認が進み、住宅浸水の件数や地域内訳が大きく更新されたため、福井市を含む市町別被害、FAQ、まとめなどを最新集計に合わせて修正しています。

2026年8月30日、福井県では記録的な大雨となり、福井市・坂井市・勝山市・大野市・永平寺町などで住宅浸水や道路冠水、河川の溢水・越水が相次ぎました。

「福井県で大雨」と聞いたとき、いちばん気になるのは自宅や実家の近くが実際に浸水したのかではないでしょうか。

市町名だけでは、自分の生活圏とどのくらい近いのか分かりにくいですよね。

この記事では、福井県や各自治体などの公式情報をもとに、実際に被害が確認された地域を、市町名だけでなく地区名・町名までできるだけ具体的に整理しています。

福井県が2026年9月2日13時時点でまとめた住家被害は、床上浸水40棟、床下浸水181棟、合わせて221棟です。

記事後半では、今回被害が出た河川や道路、ハザードマップとの重なり、自宅周辺の水害リスクの確認方法、実際に浸水した場合に最初にしておきたいことまでまとめています。

なお、坂井市では広範囲の被害について詳細調査が続いているため、この記事に掲載している件数が最終確定値とは限りません。

2026年8月の福井県豪雨で、どこが浸水したのか

まず、最新の集計から被害の全体像を見ていきます。

今回の大雨では、福井市、坂井市、勝山市、大野市、永平寺町を中心に、住宅浸水・道路冠水・河川の溢水や越水が確認されました。

気象庁は8月30日4時30分、福井市・大野市・勝山市に大雨特別警報を発表しました。

その後、11時40分には3市の特別警報が警報へ切り替えられています。

住宅被害は床上40棟・床下181棟、計221棟

福井県が9月2日13時時点で集計した住家被害は、床上浸水40棟、床下浸水181棟です。

合わせると、県内で221棟の住家浸水が確認されています。

市町 床上浸水 床下浸水 浸水計
福井市 25棟 77棟 102棟
大野市 1棟 12棟 13棟
勝山市 5棟 21棟 26棟
鯖江市 ― 3棟 3棟
坂井市 9棟 57棟 66棟
永平寺町 ― 11棟 11棟
県全体 40棟 181棟 221棟

災害発生直後の8月30日12時時点では、県の住家被害集計は床上浸水1件・床下浸水15件でした。

その後、道路冠水などで確認が難しかった地域の調査が進み、それまで把握できていなかった住宅被害が集計へ加わっています。

特に大きく数字が変わったのが福井市で、9月2日13時時点では市内だけで102棟の住家浸水が確認されています。

人的被害は軽傷3人を確認

9月2日13時時点では、人的被害として軽傷3人が確認されています。

内訳は坂井市1人、大野市2人です。

坂井市では30代女性が冠水した水路に足を踏み外して足首を負傷しています。

大野市では80代男性が雨の状況を確認しようとして自宅敷地内の車庫付近で転倒し、80代女性も庭の状況を確認しようとして足を滑らせて負傷しました。

大雨の最中や直後に外の様子を確認しに行くこと自体が危険になることが分かる事例です。

福井県内6市町に災害救助法が適用

今回の大雨では、福井市、大野市、勝山市、あわら市、坂井市、永平寺町の6市町に災害救助法が適用されています。

災害救助法は、災害によって被害を受けた人に対する応急的な救助を公的に進めるための制度です。

住宅被害の件数だけでなく、複数の市町に災害救助法が適用される規模の大雨災害だったことも押さえておきたいところです。

福井市の浸水地域|森田・社北などを中心に102棟の住家浸水

今回の更新で、被害の規模が大きく見えてきたのが福井市です。

初期段階では羽生地区や美山地区、森田地区などで浸水情報がありながら、具体的な住家被害数の確認が続いていました。

その後の調査によって、9月2日13時時点では床上浸水25棟、床下浸水77棟、合わせて102棟が県の集計に入っています。

床上浸水は森田17棟など計25棟

県の最新集計では、福井市の床上浸水は次の地域で確認されています。

  • 森田:17棟
  • 文殊:1棟
  • 豊:2棟
  • 和田:1棟
  • 啓蒙:1棟
  • 東藤島:1棟
  • 美山:1棟
  • 上文殊:1棟

合計25棟です。

なかでも森田地区の17棟が多く、福井市内でも住宅浸水の出方には地域差があったことが分かります。

床下浸水は社北・森田を中心に77棟

床下浸水は77棟が確認されています。

  • 社南:2棟
  • 社北:18棟
  • 森田:50棟
  • 豊:2棟
  • 円山:2棟
  • 啓蒙:1棟
  • 上文殊:1棟
  • 木田:1棟

特に森田地区では床上17棟に加えて床下50棟が確認されています。

ただし、これは地区全域が浸水したという意味ではありません。

同じ地区内でも土地の高さや河川・水路との位置関係によって被害状況は変わります。

原目町|荒川の溢水で農地が浸水

原目町では、荒川の溢水による農地への浸水が確認されています。

住宅浸水とは被害区分が異なりますが、実際に川から水があふれた地域として確認できます。

原目町は、後半で扱う洪水浸水想定区域と実被害地域に重なりが見られる地点の一つでもあります。

古市3丁目・町屋周辺|道路冠水や床下浸水

福井市の市街地寄りでは、古市3丁目や町屋周辺でも被害が確認されています。

古市3丁目では芳野川の溢水に伴う道路冠水や床下浸水が確認されました。

町屋周辺でも、底喰川の溢水によって道路冠水や床下浸水が発生しています。

ただし、公表された「町屋」という被害地点と、町屋1丁目・2丁目・3丁目など個別住所との対応までは公開資料だけでは確認できません。

町屋地区全体が一様に浸水したという意味ではない点には注意してください。

福井市内では複数の河川で水位が上昇

福井市では荒川、江端川、狐川、底喰川、芳野川など複数の河川で水位が大きく上昇しました。

たとえば原目町の荒川では氾濫危険水位1.70メートルに対して最高2.53メートル、底喰川では5.15メートルに対して最高6.00メートル、芳野川では8.08メートルに対して最高8.37メートルを記録しています。

今回の福井市の被害を見ると、大きな河川だけではなく、住宅地を流れる中小河川まで含めて確認する必要があることが分かります。

坂井市の浸水被害|床上9棟・床下57棟

坂井市では、9月2日13時時点で床上浸水9棟、床下浸水57棟、合わせて66棟が県の住家被害として計上されています。

一方、県は丸岡町高椋地区、丸岡町丸岡地区、春江町東部で広範囲に被害が生じているとしており、詳細については調査中です。

丸岡町|田島川周辺で溢水・内水氾濫

丸岡では、田島川周辺で溢水や内水氾濫が確認され、道路冠水が発生しました。

初期の県資料では、国神神社を中心とする半径約500メートルで冠水が確認され、浸水の可能性が高いとされていました。

最新集計では坂井市全体で66棟の住家浸水が計上されていますが、広範囲の被害については引き続き詳細調査が行われています。

春江町|磯部川周辺でも道路冠水

春江では、磯部川周辺で溢水・内水氾濫による道路冠水が確認されました。

磯部川では氾濫危険水位4.50メートルに対して最高水位4.59メートルを記録しています。

河川からあふれた水だけではなく、市街地側で雨水を排出しきれない内水氾濫も重なったことが、今回の坂井市の被害を見るうえで重要です。

国道8号も冠水で通行止めに

坂井市では国道8号にも冠水が及びました。

国土交通省は、一本田福所交差点から丸岡城入口交差点までの下り・敦賀方面2車線を、大雨による道路冠水のため通行止めとしました。

これは災害発生時の規制情報であり、現在の通行可否を示すものではありません。

移動時には最新の道路情報を確認してください。

勝山市の浸水地域|床上5棟・床下21棟

勝山市では、9月2日13時時点で床上浸水5棟、床下浸水21棟、合わせて26棟の住家被害が確認されています。

住宅への浸水だけでなく、複数河川の越水や護岸被害、道路冠水、土砂流出も重なりました。

床上浸水|鹿谷2棟・遅羽3棟

床上浸水は鹿谷で2棟、遅羽で3棟、合わせて5棟です。

床下浸水は8地区で21棟

床下浸水は次の地域で確認されています。

  • 猪野瀬:1棟
  • 勝山:2棟
  • 平泉寺:1棟
  • 村岡:3棟
  • 荒土:5棟
  • 北郷:2棟
  • 鹿谷:3棟
  • 遅羽:4棟

合計21棟です。

一つの地区だけではなく、市内の複数地域へ住宅被害が広がっていたことが分かります。

皿川・暮見川などでは越水や護岸被害

勝山市では、複数の中小河川でも被害が確認されています。

皿川では北郷町西妙金島付近で越水と護岸崩壊、暮見川では滝波町1丁目付近で越水や護岸損傷が報告されました。

雨が止んだあとでも、護岸などが損傷した川沿いへ不用意に近づかないようにしてください。

大野市の浸水地域|床上1棟・床下12棟

大野市では、9月2日13時時点で床上浸水1棟、床下浸水12棟、合わせて13棟の住家被害が確認されています。

大和町で床上浸水1棟を確認

大和町では住宅1棟の床上浸水が確認されています。

8月31日時点の記事では床下浸水だけを掲載していましたが、その後の調査で床上浸水も県の集計へ加わりました。

床下浸水は6地域で12棟

  • 矢:4棟
  • 牛ケ原:3棟
  • 錦町:1棟
  • 城北町:1棟
  • 水落町:1棟
  • 中野:2棟

床下浸水は合計12棟です。

赤根川では氾濫危険水位を上回る

大野市で特に水位が上昇した河川の一つが赤根川です。

氾濫危険水位2.60メートルに対し、最高水位は3.07メートルでした。

ただし、大野市内で確認された住宅浸水のすべてについて、赤根川が直接の原因だったと断定できる資料は確認できません。

住宅被害と河川の水位上昇は、別々に確認された事実として見ておく必要があります。

永平寺町の浸水地域|床下浸水11棟

永平寺町では、9月2日13時時点で住宅11棟の床下浸水が確認されています。

松岡地区1棟・上志比地区3棟・永平寺地区7棟

最新の内訳では、松岡地区1棟、上志比地区3棟、永平寺地区7棟です。

8月31日16時時点では町全体10棟でしたが、その後1棟増えています。

松岡吉野|荒川の溢水で農地浸水

松岡吉野では、荒川の溢水によって農地への浸水が確認されました。

住宅の床下浸水とは別の被害ですが、住宅地に近い支流から実際に水があふれた例として確認できます。

永平寺川でも越水・道路冠水

永平寺町市野々では、永平寺川の越水によって道路冠水が確認されています。

今回の被害を見ると、九頭竜川本川だけではなく、荒川や永平寺川など町内の支流側にも目を向ける必要があります。

鯖江市など、そのほかの地域の浸水被害

鯖江市河和田|住宅3棟が床下浸水

鯖江市河和田では、住宅3棟の床下浸水が確認されています。

9月2日13時時点の県集計では、鯖江市の住家浸水はこの3棟です。

非住家でも47棟の浸水被害

今回の被害を見るときは、住宅だけでなく公共施設や車庫、物置などの被害も分けて確認しておきたいところです。

9月2日13時時点の県集計では、非住家の浸水被害は県内で47棟確認されています。

  • 福井市:28棟
  • 大野市:6棟
  • 勝山市:11棟
  • 鯖江市:1棟
  • 永平寺町:1棟

福井市では水仙ドーム、みどり図書館で床上浸水、たけのこ児童館で床下浸水が確認されています。

大野市では本願清水イトヨの里や乾側公民館などで浸水が確認されています。

住家被害の「床上40棟・床下181棟」という数字には、こうした非住家被害は含まれていません。

今回、氾濫・越水などが確認された主な河川

今回の豪雨では、一つの大きな川だけではなく、福井市・坂井市・勝山市・大野市・永平寺町などを流れる複数の中小河川でも溢水や越水、護岸被害などが確認されました。

市町別の被害状況ですでに触れた内容も含むため、ここでは主な河川と確認された状況を一覧で整理します。

地域 主な河川 確認された主な状況
福井市 荒川・羽生川・芳野川・底喰川など 溢水、道路冠水、住宅・農地への浸水、水位上昇
坂井市 田島川・磯部川・兵庫川など 溢水、内水氾濫、道路・住宅・農地への浸水
勝山市 皿川・暮見川など 越水、護岸損傷・崩壊
大野市 赤根川・堂動川など 水位上昇、河川周辺への影響
永平寺町 荒川・永平寺川など 溢水・越水、農地浸水、道路冠水

今回の被害で見えてくるのは、大きな河川だけを見ていれば水害リスクを判断できるわけではないということです。

住宅地に近い中小河川や、市街地で雨水を排水しきれなくなる内水氾濫も、道路や住宅への浸水につながりました。

「溢水」「越水」「内水氾濫」は少し意味が違う

用語 この記事での見方
溢水 川の水が河道から外へあふれる状態
越水 水位が上がり、堤防や護岸などを越えて水が流れ出る状態
内水氾濫 大雨を排水しきれず、市街地や低い場所に水がたまる状態
護岸損傷・崩壊 川岸を保護する構造物が削られたり壊れたりした状態

道路冠水・通行止めはどこで発生したのか

今回の豪雨では道路網にも大きな影響が出ました。

災害発生直後には県管理道路を中心に多数の通行規制が発生し、冠水だけでなく土砂崩れ・土砂流出・規制雨量超過など複数の理由で道路が使えなくなりました。

ここで紹介するのは災害発生時の状況であり、現在の通行規制を示すものではありません。

国道8号|坂井市丸岡周辺で冠水

国土交通省は、一本田福所交差点から丸岡城入口交差点までの国道8号下り・敦賀方面2車線を、大雨による道路冠水のため通行止めとしました。

生活道路だけでなく、県内の主要幹線まで冠水した事例です。

国道157号・158号・416号などにも影響

県資料では、国道157号・158号・416号などでも冠水、土砂、雨量規制による通行止めが確認されました。

福井市から奥越方面を結ぶ道路でも、複数区間が同時に影響を受けています。

冠水道路は自己判断で進入しない

冠水した道路は、水面だけを見ても深さが分かりません。

水の下に側溝や穴、流された物が隠れていることもあります。

「前の車が通れたから大丈夫」「これくらいなら行けそう」と自己判断で進入しないようにしてください。

道路規制は時間とともに変わるため、移動時には国土交通省や福井県の「みち情報ネットふくい」で最新情報を確認してください。

なぜ福井県北部・奥越でこれほど被害が広がったのか

福井市だけでなく、坂井市・永平寺町・勝山市・大野市まで広い範囲で被害が出た背景には、短時間の強い雨と、長時間に積み重なった大量の雨があります。

5地点で24時間降水量が観測史上最大に

福井県の取りまとめでは、気象庁の春江・福井・美山・勝山・大野の5観測地点で、24時間降水量が観測史上最大となりました。

地点 24時間降水量 8月平均降水量
春江 314mm 148mm
福井 233mm 150mm
美山 318mm 167mm
勝山 350mm 195mm
大野 281mm 183mm

勝山では350mm、美山では318mm、春江では314mmと、24時間で300mmを超える地点もありました。

8月の平均降水量と比べても、短い期間に非常に多くの雨が集中したことが分かります。

短時間にも50〜60mm前後の強い雨が降った

雨の総量が多かっただけではありません。

県の観測では、大野市奥越土木で1時間61.0mm、大野市勝原で58.0mm、福井市美山で57.5mmを記録しています。

短時間に排水能力を超えるような雨が降り、その前後にも大量の雨が続いたことで、複数の河川や排水系統に同時に負荷がかかったと考えられます。

今回の被害は「一つの川があふれた」というより、広い範囲で大量の雨が続き、中小河川の増水や内水氾濫などが地域ごとに重なった災害として見る方が実態に近そうです。

今回の大雨では、福井県だけでなく北陸のほかの地域でも浸水や道路被害が発生しています。

同じ時期に富山県でどこに被害が出ていたのかは、富山の水害・大雨被害はどこ?氷見・高岡・射水・小矢部など被害地域まとめ【2026年8月】で地域別に整理しています。

今回の浸水地域はハザードマップと重なっていたのか

今回実際に浸水や河川の溢水などが確認された地域を自治体のハザードマップと照らし合わせると、以前から洪水時の浸水リスクが示されていた地域と重なる地点があります。

ただし、「今回の豪雨がハザードマップどおりに浸水した」という意味ではありません。

ハザードマップは一定の条件で洪水が起きた場合の想定を示したもので、今回実際に浸水した範囲や深さを記録した地図ではないためです。

原目町・古市3丁目・牛ケ原などでは実被害との重なりが見られる

福井市原目町では今回、荒川の溢水による農地浸水が確認されました。

福井市の公式ハザードマップでも、原目町には洪水時の浸水想定区域が設定されています。

古市3丁目でも芳野川の溢水に伴う道路冠水や床下浸水が確認されており、地区内には洪水時の浸水が想定される区域があります。

大野市牛ケ原でも住宅の床下浸水が確認され、周辺には洪水浸水想定区域が設定されています。

このほか坂井市の丸岡・春江、勝山市の遅羽・鹿谷、永平寺町の松岡・上志比などでも、地区単位では今回の被害地域と洪水浸水想定区域に重なりが見られます。

ただし、被害を受けた一軒一軒の住所とハザードマップを照合した結果ではありません。

同じ町内でも土地の高さや河川との距離によって状況は変わるため、「町名が一致している=地域全体が同じ危険度」と考えないようにしてください。

ハザードマップだけでは説明できない浸水もある

今回の被害では、坂井市の田島川や磯部川周辺などで内水氾濫も確認されています。

内水氾濫は、川の堤防が決壊しなくても、大量の雨を側溝や下水道などで排水しきれなくなることで起こります。

さらに、小さな河川や水路、土地のわずかな高低差によって局地的に水が集まることもあります。

そのため、洪水ハザードマップで色が付いていない場所でも、「どんな大雨でも浸水しない」とは判断できません。

また、地図に表示されている想定浸水深は、今回実際にその深さまで水が来たことを示す数字でもありません。

ハザードマップは「安全か危険かを一枚で決める地図」ではなく、自宅周辺にどんな水害リスクがあるかを考えるための材料として見るのが大切です。

自宅や実家周辺の水害リスクを確認する方法

今回の被害地域を見て、「自宅や実家の周りは大丈夫なのだろうか」と気になった人もいると思います。

住所を一つ調べるだけで判断するのではなく、いくつかの情報を重ねて見ると地域の特徴がつかみやすくなります。

今回の実浸水地点との位置関係を見る

まず、自宅や実家と、今回実際に浸水・冠水が確認された地域との位置関係を確認します。

ただし、同じ町名だからといって、自宅も同じように浸水するとは限りません。

川との距離、土地の高さ、道路や水路の形などによって、水の集まり方は変わります。

被害地点を確認する場合も、災害発生中に現地へ見に行くのではなく、公表資料や地図上で確認してください。

洪水だけでなく内水・土砂災害も重ねて確認する

次に自治体の公式ハザードマップで自宅の位置を確認します。

  • 浸水想定区域に入っているか
  • 想定される浸水深はどの程度か
  • どの河川の氾濫を想定しているのか

ここで「色があるか」だけを見るのではなく、どの河川を想定した区域なのかまで確認しておくと分かりやすくなります。

自治体が内水ハザードマップや内水浸水想定を公開している場合は、洪水情報と合わせて見てください。

山際や谷の出口に近い場所では、土砂災害警戒区域についても確認しておきたいところです。

過去の浸水実績も確認する

将来の想定だけでなく、過去にその地域で実際にどのような水害が発生したのかも参考になります。

福井県の水害ハザード情報では、浸水想定に加えて過去の浸水実績なども確認できます。

今回の2026年8月豪雨も、今後自宅周辺の水害リスクを考えるうえで一つの実被害記録になります。

ただし、過去に一度も浸水していない場所だから今後も安全、という意味ではありません。

避難所だけでなく、そこまでの道を見る

最後に確認したいのが避難経路です。

避難所が近くにあっても、そこへ向かう途中の道路が冠水したり、川を横断したりするなら、豪雨時には移動が難しくなる可能性があります。

  • 避難所までに川を横断するか
  • 低い道路やアンダーパスを通るか
  • 土砂災害警戒区域を通らないか
  • 別方向へ逃げる第2ルートがあるか

「避難所がどこにあるか」だけでなく、「そこまで安全に行けるか」まで確認しておくことが大切です。

実際に大雨が近づいているときは、ハザードマップだけでなく、キキクルや河川情報、自治体の避難情報など、その時点の危険度も合わせて確認します。

「線状降水帯の情報が出たら、何を見て避難を判断すればいい?」という方は、「気象防災速報(線状降水帯直前予測)」とは?発表されたら何をする?避難判断までわかりやすく解説で確認方法をまとめています。

ここまで確認したうえで、実際に自宅が浸水していた場合は、すぐに片付けを始める前に被害状況を写真へ残しておきましょう。

自宅が浸水したら、片付ける前にしておきたいこと

自宅や実家が浸水していた場合、「まず水や泥を片付けないと」と思いますよね。

ただ、片付けを始める前に一つだけ済ませておきたいことがあります。

被害を受けた状態を写真に残しておくことです。

福井県も、水害で浸水した住宅を復旧する際は、片付けや清掃の前に浸水した高さや被害箇所が分かる写真を撮るよう案内しています。

罹災証明書の取得や、支援制度の手続きで必要になる場合があるためです。

建物全体と室内の被害を写真に残す

写真を撮るときは、濡れた床だけをアップで撮るより、どこまで被害が及んだのか分かる状態で残しておく方が確認しやすくなります。

福井県は、建物全体をできるだけ周囲4方向から撮影し、室内についても各部屋を撮影するよう案内しています。

壁などに水の跡が残っている場合は、メジャーなどを一緒に写して浸水した高さが分かるようにしておく方法もあります。

  • 建物の外観を複数方向から撮る
  • 浸水した各部屋を撮る
  • 床・壁・家具・設備など被害箇所を残す
  • 浸水した高さが分かる写真を撮る
  • 住家以外の建物や家財、自動車なども必要に応じて撮る

スマートフォンで撮影するだけでも構いません。

片付けてしまうと被災直後の状態には戻せないため、先に済ませておきたいところです。

罹災証明書が必要になるか自治体へ確認する

住宅に被害を受けた場合は、自治体から罹災証明書などの交付を受けられる場合があります。

罹災証明書は、各種支援制度の申請などで必要になることがあります。

今回の大雨についても、福井市や坂井市などで申請に関する案内が行われています。

ただし、すべての手続きで必ず罹災証明書が必要になるわけではありません。

保険金請求についても、保険会社によって行政の証明書を必要としない場合があります。

修理や処分を進める前に、自治体と加入している保険会社の両方へ必要な書類を確認しておくと安心です。

濡れた家財を急いで全部捨てない

福井県は、濡れてしまった家具などを慌てて片付けすぎないことも案内しています。

家財は「そのまま使えるもの」「乾燥・洗浄すれば使えるもの」「処分するもの」に分けながら整理すると、必要以上に捨てずに済む場合があります。

処分する場合は自治体の分別方法や災害ごみの案内を確認してください。

災害ごみは自治体の案内を確認する

浸水すると、家具や畳、家電など大量のごみが一度に出ることがあります。

今回の大雨では、被害を受けた自治体の一部で災害ごみの仮置場が設置されています。

ただし、持ち込める品目や場所、受付期間は自治体ごとに異なり、状況に応じて変更されることがあります。

被災した家財を処分する場合は、住んでいる自治体の最新案内を確認してください。

住宅修理は契約する前に支援制度も確認する

屋根や外壁などに被害があり、そのままでは雨水が入り被害が広がるおそれがある場合は、住宅の緊急修理制度を利用できる可能性があります。

今回の大雨では、福井市・大野市・勝山市・あわら市・坂井市・永平寺町を対象に、災害救助法による住宅の緊急修理制度が案内されています。

対象となるのは、一定の住宅被害を受け、雨水の侵入などによって被害がさらに広がるおそれがある住宅です。

ブルーシートの展張などにかかる作業費・資材費について、1世帯あたり56,400円以内が制度上の限度額となっています。

修理前と修理後の写真も必要です。

対象になる可能性がある場合は、契約や支払いを進める前に市町の担当窓口へ相談しておく方が安心です。

制度の期限や条件は変更される場合があるため、利用するときは必ず最新情報を確認してください。

被災した方が確認できる支援情報

住宅が浸水すると、片付けだけでなく、住まいや費用、各種手続きまで一気に考えなければならなくなります。

今回の大雨では、福井県や被災した各自治体が複数の支援情報を公開しています。

すべての制度が全員に当てはまるわけではありませんが、自分が対象になるものがないか確認しておきたいところです。

まず確認したい主な支援

  • 罹災証明書・被災証明書の発行
  • 住宅の緊急修理
  • 災害ごみの受け入れ
  • 住宅災害見舞金などの支援
  • 税金の減免・納付猶予
  • 一時的な住まいの提供

利用条件や受付方法は自治体・制度ごとに異なります。

申請期限が設けられている制度もあるため、落ち着いてから調べようと後回しにしすぎない方がよさそうです。

住み続けるのが難しい場合は一時的な住宅支援も確認する

今回の大雨で被災した方に対して、福井県は県営住宅の一時提供を行っています。

9月2日時点では、福井市の上野団地3戸、坂井市の霞ヶ丘団地2戸が対象として案内されています。

入居期間は原則半年以内で、条件によっては1年以内まで延長できます。

敷金と使用料は免除されますが、光熱水費や共益費などは自己負担です。

空き状況は変わるため、必要な場合は福井県の最新案内を確認してください。

支援制度は市町ごとに内容が異なる

同じ大雨による被害でも、利用できる独自支援は住んでいる自治体によって異なります。

たとえば坂井市では、罹災証明書、住宅災害見舞金、災害ごみ、衛生対策、税の減免・猶予などの情報をまとめて案内しています。

県の情報だけでなく、市町の「被災者向け支援」「大雨に伴う支援制度」といったページも合わせて確認してみてください。

まずは「写真を残す」「自治体の支援ページを確認する」「保険会社へ連絡する」の3つから整理すると、次に必要な行動を見つけやすくなります。

2026年8月福井豪雨についてよくある質問

福井県では住宅が何棟浸水しましたか?

福井県が2026年9月2日13時時点でまとめた住家被害は、床上浸水40棟、床下浸水181棟で、合わせて221棟です。

市町別では福井市102棟、坂井市66棟、勝山市26棟、大野市13棟、永平寺町11棟、鯖江市3棟が確認されています。

ただし、坂井市では広範囲の被害について詳細調査が続いているため、最終確定値とは限りません。

福井市ではどの地域で住宅浸水が確認されていますか?

県の9月2日13時時点の集計では、森田、文殊、豊、和田、啓蒙、東藤島、美山、上文殊で床上浸水が確認されています。

床下浸水は社南、社北、森田、豊、円山、啓蒙、上文殊、木田で確認されました。

福井市全体では床上25棟、床下77棟、合わせて102棟です。

このほか、原目町や古市3丁目、町屋周辺などでも河川の溢水や道路冠水、農地への浸水などが確認されています。

坂井市・勝山市・大野市・永平寺町では何棟浸水しましたか?

9月2日13時時点では、坂井市66棟、勝山市26棟、大野市13棟、永平寺町11棟の住家浸水が確認されています。

  • 坂井市:床上9棟・床下57棟
  • 勝山市:床上5棟・床下21棟
  • 大野市:床上1棟・床下12棟
  • 永平寺町:床下11棟

今回の大雨でけが人は出ていますか?

9月2日13時時点で軽傷3人が確認されています。

内訳は坂井市1人、大野市2人で、県の集計では死亡・重傷は確認されていません。

今回浸水した場所はハザードマップにも載っていましたか?

今回実際に浸水や河川の溢水などが確認された地域の中には、自治体の洪水ハザードマップなどで事前に浸水リスクが示されていた場所と重なる地点があります。

ただし、ハザードマップは今回の水害をそのまま予測したものではありません。

想定する河川や降雨条件によって表示される範囲が変わるため、今回の実被害と完全に一致するものではないと考えておく必要があります。

ハザードマップで色が付いていない場所なら浸水しませんか?

色が付いていないからといって、水害リスクがないとは言い切れません。

洪水ハザードマップでは対象になっていない小河川や水路、排水能力を超えた雨による内水氾濫などで浸水することもあります。

自宅周辺を確認するときは、洪水だけでなく内水、土砂災害、過去の浸水実績、避難経路も合わせて見ておくと判断しやすくなります。

自宅が浸水した場合、片付ける前に何をすればいいですか?

片付けや清掃を始める前に、まず被害状況を写真に残しておきましょう。

建物全体、各部屋、被害を受けた設備や家具、浸水した高さが分かる写真を残しておくと、罹災証明書や各種支援制度の手続きで必要になったときに確認しやすくなります。

修理や家財の処分を急ぐ場合でも、先に自治体や加入している保険会社へ必要な手続きを確認してください。

罹災証明書や住宅修理などの支援は受けられますか?

被害状況や住んでいる自治体によって、罹災証明書の交付、住宅の緊急修理、災害ごみの受け入れ、一時的な住宅の提供などを利用できる場合があります。

今回の大雨では、福井市・大野市・勝山市・あわら市・坂井市・永平寺町に災害救助法が適用されています。

制度ごとに対象条件や申請期限が異なるため、福井県と住んでいる市町の最新の被災者支援情報を確認してください。

この記事に掲載している浸水件数は最終確定値ですか?

いいえ。

この記事の住家被害数は、福井県が2026年9月2日13時時点で公表した資料を基準にしています。

災害発生後は現地調査によって新たな被害が確認されたり、被害区分が変更されたりすることがあります。

特に坂井市では詳細調査が続いているため、最新の件数は福井県や各自治体の公式情報も合わせて確認してください。

まとめ|住宅浸水は221棟、福井市でも被害の詳細が明らかに

2026年8月の福井県豪雨では、福井市・坂井市・勝山市・大野市・永平寺町など、県北部から奥越を中心に住宅浸水や道路冠水、河川の溢水・越水が広く確認されました。

災害発生直後の8月30日12時時点では、県が集計した住家被害は床上浸水1件・床下浸水15件でした。

その後の現地確認によって数字は大きく増え、9月2日13時時点では床上浸水40棟、床下浸水181棟、合わせて221棟となっています。

特に福井市では床上25棟・床下77棟の計102棟、坂井市では床上9棟・床下57棟の計66棟が確認されています。

勝山市は26棟、大野市は13棟、永平寺町は11棟、鯖江市は3棟です。

今回の被害を追っていくと、一つの大きな川だけが問題になったわけではありません。

中小河川の溢水や越水、内水氾濫、道路の低い場所、地域ごとの排水条件など、複数の要素が重なって浸水が広がっています。

また、原目町・古市3丁目・牛ケ原などでは、災害前の洪水浸水想定と実際の被害地域に重なりも見られます。

ただし、「ハザードマップに色がないから安全」と考えるのは避けたいところです。

洪水ハザードマップだけでなく、過去の浸水実績、内水、土砂災害、避難経路まで重ねて確認すると、自宅周辺でどんな条件のときに危険が高まりやすいのかを判断しやすくなります。

そして実際に住宅が浸水した場合は、片付ける前に被害状況を写真へ残し、自治体の支援制度や保険会社への連絡方法を確認してください。

坂井市などでは被害の詳細について調査中の地域も残っています。

災害発生後は被害件数や支援制度、道路規制などが更新されるため、福井県や各自治体が公表する最新情報もあわせて確認してください。

【情報更新について】

この記事は2026年9月3日に更新しています。

住宅被害・人的被害などの具体的な数字は、福井県が公表している2026年9月2日13時時点の「大雨による影響のとりまとめ」を基準にしています。

同資料では、県内の住家浸水は床上40棟・床下181棟の計221棟となっています。

一方、坂井市では丸岡町高椋地区、丸岡町丸岡地区、春江町東部で広範囲に被害が生じているものの、詳細については調査中とされています。

今後、新しい被害集計や支援情報が公表された場合は、この記事に記載した内容と異なる可能性があります。

参考リンク

この記事では、福井県・気象庁・国土交通省・各自治体が公表している公式情報をもとに、2026年8月の福井県豪雨による浸水地域や河川・道路被害、ハザードマップ、被災後の支援情報を確認しています。

災害発生後は被害件数や道路規制、支援制度、避難情報が更新される場合があります。

最新状況については、福井県や各自治体の公式情報を確認してください。

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