最終更新:2026年9月9日
9月8日、名古屋市では短時間に猛烈な雨が降り、道路冠水や河川の増水、地下鉄・JR・名鉄の運休など、都市機能に大きな影響が出ました。
名古屋地方気象台(名古屋市千種区)では、16時53分までの1時間に104.5mmを観測。1890年の統計開始以来、1時間降水量として観測史上1位となりました。
雨が急激に強まった夕方には、市内各地で道路冠水が発生し、複数の河川で水位が上昇。一時は香流川、矢田川、植田川などで警戒レベル5「緊急安全確保」が発令されました。
交通への影響も大きく、名古屋市営地下鉄は17時15分から全線で運転を見合わせました。JR東海や名鉄、近鉄、あおなみ線、リニモなどにも影響が広がり、市バスも運休。帰宅時間帯と重なったことで、名古屋駅や栄などでは帰宅手段を失う人が相次ぎました。
一方、一夜明けた9月9日朝には状況が大きく改善しています。
地下鉄やJR、名鉄など主要な鉄道は平常化が進み、避難情報も8日深夜から順次解除。8日23時35分の時点では矢田川だけ避難指示が残っていましたが、9日2時45分には矢田川の避難指示も解除されました。
ただし、「雨が弱まった=被害も終わった」わけではありません。
9日朝までに愛知県内では少なくとも4人の軽傷が確認され、床上浸水7棟、床下浸水21棟も報告されています。バスや学校など、翌朝まで影響が残った例もありました。
この記事では、9月8日に名古屋で何が起きたのかを時系列で振り返りながら、道路冠水、避難情報、地下鉄・JR・名鉄、帰宅困難者、住宅浸水などの状況を整理します。
さらに、なぜ「100mm対応」とされる名古屋でも冠水したのか、雨が止んだあと何を確認すればよいのか、自宅でできる浸水対策まで具体的に解説します。
※この記事は2026年9月9日朝時点で確認できる名古屋市、愛知県、気象庁、交通事業者、報道機関などの情報をもとに更新しています。被害状況や交通情報はその後変更される可能性があります。
名古屋の記録的大雨、その後どうなった?9月9日朝の最新状況
9月8日夕方の名古屋では、猛烈な雨、道路冠水、河川増水、避難情報、公共交通の運休がほぼ同じ時間帯に重なりました。
一方、一夜明けた9日朝には交通や避難情報の状況がかなり改善しています。
| 項目 | 9月8日に起きたこと | 9月9日朝までの状況 |
|---|---|---|
| 雨 | 名古屋で1時間104.5mm | 大雨のピーク後も被害確認が続く |
| 避難情報 | 複数河川で避難指示。一部で緊急安全確保 | 9日2時45分までに矢田川を含め解除 |
| 地下鉄 | 17時15分から全線運転見合わせ | 9日朝には平常化 |
| JR・名鉄 | 複数路線で運休・遅延 | 主要路線は平常化 |
| 帰宅困難者 | 名古屋駅などで多数発生 | 退避施設などで一時受け入れ |
| 人的被害 | 確認・集計中 | 愛知県内で少なくとも4人軽傷 |
| 住宅被害 | 各地で浸水 | 床上7棟・床下21棟を確認 |
避難情報は9日2時45分までに解除
8日23時35分には、天白川、植田川、香流川など多くの河川で避難指示が解除されました。
この時点では矢田川の警戒レベル4「避難指示」が残っていましたが、その後水位が基準を下回り、9日2時45分に矢田川の避難指示も解除されています。
「避難指示が出た」という速報だけを見ると、翌朝まで継続しているように感じることがあります。災害時は発令時刻だけでなく、その後の変更・解除時刻まで追うことが重要です。
主要な鉄道・地下鉄も9日朝には平常化
9日朝に確認できる名古屋市の公共交通情報では、名古屋市営地下鉄各線、JR東海道本線・中央本線・関西本線、名鉄名古屋本線・犬山線・常滑線・空港線・瀬戸線など、主要路線が平常表示となっています。
8日夕方には都心部の移動手段が同時に使いにくくなりましたが、一夜のうちに主要鉄道の復旧はかなり進みました。
ただし、バスなど道路交通では前日の冠水やダイヤ乱れの影響が残る場合があります。鉄道が戻ったことと、市内すべての移動が完全に通常化したことは同じではありません。
被害確認は9日朝も続いている
交通や避難情報が改善する一方で、人的・住家被害については翌朝になって具体的な数字が明らかになってきました。
9日朝までに愛知県内で少なくとも4人が軽傷、床上浸水7棟、床下浸水21棟が確認されています。
こうした数字は最終確定値ではなく、自治体などによる調査が進むにつれて変わる可能性があります。
大雨のピークが終わる時刻と、災害の全体像が判明する時刻は同じではありません。
9月8日の名古屋で何が起きた?猛烈な雨から都市機能の混乱まで時系列で整理
今回の大雨の特徴は、雨量の多さだけではありません。
猛烈な雨が短時間に集中し、それが帰宅時間帯に重なったことで、道路、河川、地下鉄、鉄道、人の移動へ影響が次々と連鎖しました。
| 時刻 | 主な動き |
|---|---|
| 15時34分 | 名古屋市が災害対策本部を設置 |
| 16時53分までの1時間 | 名古屋で104.5mmを観測 |
| 17時15分 | 香流川で緊急安全確保、地下鉄全線運転見合わせ |
| 17時25分 | 矢田川の水位上昇で広範囲に避難指示 |
| 17時55分ごろ | 天白川が氾濫危険水位に |
| 18時すぎ | 矢田川でも氾濫危険水位に |
| 18時15分 | 帰宅困難者向け退避施設を案内 |
| 22時30分ごろ | 地下鉄が全路線で順次運転再開 |
| 23時35分 | 矢田川を除く多くの河川で避難指示等を解除 |
| 9日2時45分 | 矢田川の避難指示も解除 |
15時34分には災害対応が始まっていた
名古屋市が災害対策本部を設置したのは15時34分です。
市は低い土地の浸水や河川増水だけでなく、アンダーパスの冠水にも注意するよう呼びかけていました。
この時点ではまだ夕方の交通混乱が本格化する前です。それから約1時間余りで、観測史上最大の1時間雨量が記録されることになります。
16時53分までの1時間に104.5mm
名古屋地方気象台では、16時53分までの1時間に104.5mmの雨を観測しました。
24時間の合計ではなく、わずか1時間に100mmを超える雨が集中したことが重要です。
短時間にこれだけの雨が降ると、側溝や下水道、雨水管などへ一気に水が流れ込みます。排水が追いつかなければ、周囲より低い道路や地下空間の入口へ水が集まります。
100mmという雨量を、1時間・24時間の違いまで含めて詳しく知りたい場合はこちらで解説しています。
100mmの雨はどのくらい?1時間・24時間で違う危険度と200mm・300mmの目安

17時台には冠水・避難・交通障害が同時進行
17時台に入ると、猛烈な雨の影響が目に見える形で表れ始めます。
市内各地で道路冠水が発生し、河川水位も急上昇。17時15分には香流川周辺で警戒レベル5「緊急安全確保」が発令されました。
同じ17時15分、名古屋市営地下鉄も全線で運転を見合わせています。
17時25分には矢田川の水位上昇を受けて広範囲に避難指示。17時55分ごろには天白川、18時すぎには矢田川でも氾濫危険水位に達しました。
数時間のうちに、「激しい雨」が「浸水」「避難」「交通停止」「帰宅困難」へ変わっていったわけです。
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名古屋ではどこが冠水した?道路・駅周辺の被害と自宅で考えたい浸水対策
今回の大雨では、名古屋市中心部を含む複数地点で道路冠水が確認されました。
注目したいのは、川の堤防が決壊していなくても、市街地で急激に水がたまったことです。
栄では短時間で道路の景色が変わった
栄では8日午後5時ごろ、歩道まで水が広がり、車道でも車のタイヤの一部が水につかるような冠水が確認されました。
少し前まで大きな冠水が見られなかった場所でも、その後の猛烈な雨によって短時間で状況が変化しています。
大雨時に「1時間前には普通に通れた道路だった」という経験だけを頼りにするのが危険なのはこのためです。
冠水すると足元の形が見えなくなる
道路の水が濁ると、歩道と車道の境目、側溝、段差、マンホールなどが見えにくくなります。
水深が浅く見えても、数歩先で急に深くなっていることがあります。
冠水道路は、水深を試すために進むのではなく、手前で引き返すのが基本です。
地下街では水が入る前に止水板を設置
栄では、地下街へ続く入口で止水板を設置する対応も行われました。
これは「地下街がすでに浸水した」という意味ではなく、地上の水が地下空間へ流れ込む前に入口を守るための対応です。
地下空間は一度大量の水が入り込むと避難が難しくなるため、浸水前に止める意味があります。
千種駅では線路周辺にも大量の水
JR千種駅周辺では、8日夜に線路一帯へ茶色く濁った水がたまり、レールが確認しにくいほどの状態となりました。
この時間には雨が弱まっていても、水はすぐ消えるわけではありません。
鉄道は線路の水が引くだけでなく、信号や電力設備、ポイントなどの安全確認が必要になるため、雨が弱まっても運休が続くことがあります。
「100mm対応」でも冠水しない保証ではない
名古屋では東海豪雨などを教訓に治水・排水対策が進められてきました。
それでも、「100mm対応」という言葉を1時間100mm程度の雨なら市内のどこも絶対に冠水しないという意味で受け取るのは正確ではありません。
実際の浸水リスクは、雨がどれだけ短時間に集中したか、下水道へ流れ込む量、河川水位、排水施設、土地の高低差などで変わります。
名古屋の治水対策と内水氾濫の仕組みはこちらで詳しく解説しています。
名古屋は「100mm対応」なのになぜ道路冠水?記録的大雨と内水氾濫・治水の仕組みを詳しく解説

自宅なら「水がどこから来るか」を確認する
浸水対策を考えるときは、まず商品を探すより、自宅のどこが低いのかを見るところから始めます。
- 道路より玄関が低くなっていないか
- 車庫や駐車場が半地下ではないか
- 坂道の下や窪地に建っていないか
- 過去に玄関前や駐車場へ水が来たことがないか
- 側溝から水があふれやすくないか
- 内水ハザードマップで浸水想定がないか
水の入口が想像できれば、止水板や土のうをどこに置くべきか、あるいは止水より避難を優先すべき建物なのかを考えやすくなります。
止水板は設置場所・対応水深まで確認
玄関や店舗入口、車庫への事前対策として、家庭・店舗向けの止水板を確認することもできます。

選ぶときはサイズだけでなく、対応できる水位、固定方法、一人で設置できるか、どこへ保管するかまで確認しておくと実用的です。
収納性を重視するならコンパクトタイプも選択肢
集合住宅や小規模店舗など、保管スペースが限られる場合は、コンパクトタイプの止水板を確認する方法もあります。

ただし、コンパクトであることと高い水圧に対応できることは別です。対応水深、幅、固定方法などが守りたい入口に合っているか確認してください。
冠水が始まってから設置しに行かない
止水板は、道路がすでに水につかってから外へ出て設置するものではありません。
冠水道路では足元が見えず、水圧や流れも外見だけでは判断できません。雷や河川増水が重なれば、屋外作業そのものが危険です。
止水対策ができるのは、まだ安全に作業できる段階まで。浸水が始まっている、避難情報が出ている場合は、建物を守る作業より自分や家族の安全を優先してください。
※止水性能、対応できる水深、設置方法は製品によって異なります。止水板ですべての浸水を防げるとは限りません。すでに道路や敷地内で浸水が始まっている場合や避難情報が出ている場合は、止水板を設置するために屋外へ出ず、身の安全を優先してください。
避難情報はどうなった?警戒レベル5「緊急安全確保」から解除まで
8日夕方から夜にかけて、名古屋市では複数河川を対象とした避難情報が相次ぎました。
17時15分、香流川で警戒レベル5
17時15分、香流川の水位上昇を受け、千種区・守山区・名東区の一部に警戒レベル5「緊急安全確保」が発令されました。
対象は3万517世帯、6万4615人です。
警戒レベル5は「避難を始める段階」ではない
警戒レベル5は、災害がすでに発生している、または切迫している段階です。
道路冠水などで避難所へ向かうこと自体が危険なら、建物の上階や川・崖から離れた部屋へ移るなど、その場で少しでも命を守れる行動を取る必要があります。
危険な場所からの避難は、原則として警戒レベル4「避難指示」までに済ませます。
矢田川・植田川などでも危険度が上昇
17時25分には矢田川の水位上昇を受け、千種区、東区、北区、西区、中村区、中区、熱田区、中川区、港区、守山区など広い範囲へ避難指示が出ました。
その後、矢田川や植田川でも警戒レベル5「緊急安全確保」が発令され、天白川、大山川、扇川、蟹江川、新川など複数河川でも避難指示が出ています。
23時35分、多くの河川で避難指示を解除
夜が深くなるにつれて河川水位は低下し、23時35分には次の河川などで避難指示が解除されました。
- 天白川
- 大山川
- 扇川
- 蟹江川
- 新川
- 隅除川
- 堀川・新堀川
- 新地蔵川
- 植田川
- 山崎川
- 八田川
- 香流川
- 天神川
- 守山川
水場川の高齢者等避難も解除されました。
矢田川は9日2時45分に解除
23時35分の時点では、矢田川だけ警戒レベル4「避難指示」が継続していました。
その後、河川水位が基準を下回ったことから、9月9日2時45分に矢田川の避難指示も解除されています。
今回の経過を見ると、「名古屋市で避難指示が解除」という大きな見出しだけでは、自分の地域の状況を正確に判断できないことが分かります。
災害時は、自分の区・学区、対象河川、最新の更新時刻まで確認してください。
交通機関はどうなった?地下鉄・JR・名鉄の混乱と9日朝の復旧
9月8日は地下鉄だけでなく、JR、名鉄、近鉄、あおなみ線、リニモ、市バスなど広い範囲で交通障害が起きました。
地下鉄は17時15分から全線運転見合わせ
名古屋市営地下鉄は17時15分から、東山線、名城線・名港線、鶴舞線、桜通線、上飯田線の全線で運転を見合わせました。
市バスも全路線で運転を見合わせています。
地下なのに大雨で止まるのはなぜ?
地下鉄も地上から完全に切り離されているわけではありません。
駅出入口、エレベーター、換気口などから浸水するリスクがあり、電力・信号設備や避難経路も安全でなければ運転を続けられません。
今回の全線運休の背景や、駅出入口の止水板、防潮扉、トンネル内の防水設備についてはこちらで詳しく解説しています。
名古屋の地下鉄が大雨で運休したのはなぜ?地下なのに雨の影響を受ける理由

22時30分ごろから地下鉄は順次再開
地下鉄は8日22時30分ごろから、全路線で順次運転を再開しました。
17時15分の全線停止から5時間以上、大きな影響が続いたことになります。
市バスは8日いっぱい全系統で終日運休となり、9日は始発から平常運転を予定しつつ、道路状況による遅れの可能性が案内されていました。
JR東海では一部区間が終日運転見合わせ
| 路線 | 8日に終日運転見合わせとなった区間 |
|---|---|
| 中央線 | 名古屋~中津川 |
| 関西線 | 名古屋~亀山 |
| 飯田線 | 新城~伊那北 |
| 太多線 | 多治見~美濃太田 |
| 名松線 | 松阪~伊勢奥津 |
中央線では千種駅周辺の線路冠水も確認され、一部区間では9日の始発から運転を見合わせる計画が示されるほど影響が長引きました。
名鉄も広い範囲で運転見合わせ
名鉄では17時58分ごろ、名古屋本線の豊明~新木曽川をはじめ、豊田線、常滑線、築港線、河和線、津島線、尾西線、犬山線、広見線、小牧線、瀬戸線など広い範囲で運転見合わせが発生しました。
地下鉄が止まったから名鉄へ、JRが止まったからバスへ、と単純に代替できる状況ではなかったことが分かります。
近鉄・あおなみ線・リニモにも影響
近鉄名古屋線の一部区間、あおなみ線全線、リニモ全線でも運転見合わせが確認されました。
名古屋中心部から各方面へ向かう複数の交通手段が同時に細くなったことが、帰宅困難者の増加につながりました。
9日朝には主要路線が平常化
| 交通機関 | 9日朝の状況 |
|---|---|
| 名古屋市営地下鉄 | 主要各線で平常 |
| JR東海道本線 | 平常 |
| JR中央本線 | 平常 |
| JR関西本線 | 平常 |
| 名鉄名古屋本線 | 平常 |
| 名鉄犬山線 | 平常 |
| 名鉄常滑線・空港線 | 平常 |
| 名鉄瀬戸線 | 平常 |
「運転再開」と「通常運転」は別
運転再開と表示されても、その瞬間から通常ダイヤへ戻るとは限りません。
列車や乗務員の位置がずれ、駅には利用者が滞留しているため、再開後もしばらく遅れや混雑が残る場合があります。
大雨後は「動いたか」だけではなく、現在の遅延、混雑、乗換先、駅までの道路状況まで確認する方が実用的です。
大雨は夜が明けても終わらない|帰宅困難者と翌朝の生活への影響
交通障害は、鉄道会社だけの問題ではありません。
実際に影響を受けるのは、仕事や学校を終えて家へ帰ろうとしていた人たちです。
名古屋駅では帰宅手段を失う人が相次ぐ
地下鉄、JR、名鉄、市バスなどが同じ時間帯に止まったことで、名古屋駅周辺では代替交通を求める人が増えました。
タクシーが動いていても利用者が集中すれば長い列ができます。さらに道路冠水や渋滞があれば、タクシー自体が駅まで来るのにも時間がかかります。
鉄道が一本止まったのではなく、都市全体の移動手段が同時に細くなったことが今回の帰宅困難を大きくしました。
18時15分、帰宅困難者向け退避施設を案内
名古屋市は18時15分、名古屋駅、金山駅、伏見駅、栄駅周辺にいる帰宅困難者へ、退避施設の利用を案内しました。
24時間を限度として、安全な場所で一時的に滞在できるようにするものです。
オアシス21でも一時受け入れ
栄のオアシス21でも、市営バスの終日運休を受け、バスターミナル待合や地下フロアを帰宅困難者向けに開放しました。
大雨の最中は、「何とか今日中に帰る」ことだけが正解ではありません。
道路冠水や雷、交通停止が続いているなら、安全な建物で状況が落ち着くのを待つ方が安全なこともあります。
無理に徒歩帰宅へ切り替えるのも危険
- 冠水で歩道と車道の境目が分からない
- 側溝や段差が水面の下に隠れている
- アンダーパスで急に水深が深くなる
- 河川や水路の水位が上昇している
- 夜間は冠水状況を把握しにくい
- 新たな雷雨に遭う可能性がある
スマートフォンの地図が示す最短ルートも、その時点で冠水していないとは限りません。
安全な勤務先や学校、退避施設にいられるなら、無理に移動しないことも防災行動です。
9日朝にもバスへ影響
名鉄バスは9日0時の時点で、前日の大雨による道路状況やダイヤ乱れの影響から、一般路線バスで初便から乱れや一部運休が発生する可能性を案内していました。
藤が丘6時10分発の中部国際空港行きも運休となっています。
鉄道が平常化しても、道路交通は別の速度で戻る場合があります。
学校でも9日午前を臨時休講にした例
愛知県立総合看護専門学校では、学生・受講生の安全確保のため9月9日午前を臨時休講としました。
雨が止んでも、通学路や交通機関の安全確認が終わるまで翌朝の生活へ影響が残ることがあります。
都市部の大雨では「安全に待つための備え」も必要
| 備えておきたいもの | 役立つ場面 |
|---|---|
| モバイルバッテリー | 交通情報・家族との連絡確認 |
| 飲料水 | 駅や施設での長時間待機 |
| 常用薬 | 予定外に帰宅できなくなった場合 |
| 小さなタオル | 濡れたときや体温低下対策 |
| 歩きやすい靴 | 安全確認後に移動が必要な場合 |
| 家族の連絡先メモ | スマートフォンが使えない場合 |
「何としても歩いて帰る装備」ではなく、安全な場所で数時間待てるようにする備えと考えると、今回のような都市型豪雨には実用的です。
人的被害・住宅浸水は?9日朝までに分かった被害
大雨による影響は交通や道路だけではありません。
翌朝になると、人的被害や住宅浸水の具体的な数字も判明してきました。
愛知県内で少なくとも4人が軽傷
| 地域 | 軽傷者 |
|---|---|
| 名古屋市 | 1人 |
| 北名古屋市 | 2人 |
| 蟹江町 | 1人 |
| 合計 | 少なくとも4人 |
現時点では、いずれも軽傷とされています。
個々のけがの詳しい原因について確認できないものは、推測せず事実だけを扱います。
床上浸水7棟、床下浸水21棟
| 被害 | 9月9日朝までの確認 |
|---|---|
| 床上浸水 | 7棟 |
| 床下浸水 | 21棟 |
床上浸水は名古屋市千種区など、床下浸水は名古屋市守山区などで確認されています。
名古屋市だけでなく、一宮市や瀬戸市など県内の複数地域で浸水被害が報告されました。
この数字は最終確定値ではない
大雨被害は、雨が止んだ瞬間にすべて確認できるものではありません。
夜間には安全に現地確認できない場所もあり、翌朝になって床下浸水や設備被害が分かるケースがあります。
そのため、ここで掲載している軽傷4人、床上7棟、床下21棟は9月9日朝までに確認された数字として扱います。
道路の水が引いた後に分かる住宅被害もある
外から見て水が引いていても、床下や壁の内部、電気設備、給湯設備などへ水が入っていることがあります。
地下・半地下の駐車場や倉庫に水が残ることも考えられます。
電気設備が水につかった可能性がある場合は、むやみに触れず、安全確認を優先してください。
交通が戻り始めても、住宅や施設の被害確認はその後も続きます。今回の大雨を「8日の夕方だけの出来事」と考えないことが大切です。
名古屋の大雨についてよくある質問
Q. 名古屋の地下鉄は9月9日も止まっていますか?
9月9日朝時点では、名古屋市営地下鉄の主要各線は平常化しています。
8日は17時15分から全線で運転を見合わせ、22時30分ごろから順次運転を再開しました。
名古屋の地下鉄が大雨で運休したのはなぜ?地下なのに雨の影響を受ける理由

Q. 名古屋の避難指示は解除されましたか?
8日23時35分までに多くの河川で解除され、最後まで残っていた矢田川の避難指示も9日2時45分に解除されています。
今後新たな雨や河川増水があれば状況は変わるため、最新の自治体情報を確認してください。
Q. 名古屋の大雨でけが人や住宅被害はありましたか?
9日朝までに愛知県内で少なくとも4人が軽傷、床上浸水7棟、床下浸水21棟が確認されています。
被害確認は続いているため、最終確定値ではありません。
Q. なぜ「100mm対応」の名古屋でも冠水したのですか?
「100mm対応」は、市内のどこでも絶対に冠水しないという意味ではありません。
短時間への雨の集中、下水道・側溝へ流れ込む水量、河川水位、土地の高低差など複数の条件で冠水リスクは変わります。
名古屋は「100mm対応」なのになぜ道路冠水?記録的大雨と内水氾濫・治水の仕組みを詳しく解説

Q. 雨が止んだら、すぐ通常どおり移動して大丈夫ですか?
雨が止んだだけでは、安全に移動できるとは限りません。
鉄道やバスの運行状況、道路冠水、河川水位、避難情報などを確認してください。
「雨が止んだ」と「街が通常状態へ戻った」は同じではありません。
まとめ|交通は平常化する一方、大雨の被害確認は続く
9月8日の名古屋では、1時間104.5mmという記録的な雨をきっかけに、道路冠水、河川増水、避難情報、地下鉄・鉄道の運休、帰宅困難者の発生まで、短時間のうちに影響が連鎖しました。
その後、8日深夜から避難情報は順次解除され、最後まで残った矢田川の避難指示も9日2時45分に解除。9日朝には地下鉄やJR、名鉄など主要鉄道の平常化が進みました。
一方で、軽傷者や住宅浸水など、翌朝になって分かった被害もあります。
- 短時間に100mmを超える雨は都市機能を急激に乱すことがある
- 大都市でも内水氾濫や道路冠水は起こる
- 地下鉄も浸水防止や設備・避難経路の安全確保のため止まることがある
- 複数交通が同時に止まると帰宅困難者が増える
- 警戒レベル5を待たず、危険な場所からはレベル4までの避難が基本
- 雨が止んでも道路・河川・交通・住宅被害の影響は残る
- 止水対策は安全に作業できる段階で行う
今回の大雨から分かるのは、「大都市だから冠水しない」「地下鉄だから雨に強い」「雨が止めばすぐ元どおり」ではないということです。
次に同じような短時間豪雨が予想されたときは、最も雨が激しくなってから動くのではなく、交通が動いているうちに帰宅するのか、安全な場所にとどまるのか、早めに避難するのかを判断する必要があります。
自宅が低地にある、過去に道路冠水が起きた、半地下の車庫があるといった場合は、平常時にハザードマップ、避難経路、水の入り口、止水方法を確認しておくと、次の大雨で取れる選択肢が増えます。
そして、すでに冠水が始まった後は、物を守るために危険な場所へ出るより、自分と家族の安全を優先してください。
参考リンク
- 名古屋市|避難情報、災害情報、帰宅困難者支援など
- 気象庁|降水量、警報・注意報、気象情報など
- 名古屋市交通局|地下鉄・市バスの運行情報
- JR東海|運行情報|東海道線、中央線、関西線などの運行状況
- 名古屋鉄道|運行情報|名鉄各線の運転状況
- 名鉄バス|運行情報|一般路線・空港バスなどの運行状況
- 愛知県|防災・施設・被害関連情報
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