モンキー・パンチ氏といえば、だれもが「ルパン三世」と誰もが思い浮かべるでしょう。
日本を代表する漫画家でありクリエイターですよね!
モンキー・パンチ氏、実は千夜一夜物語も漫画にしていたのです!
千夜一夜物語とは?
千夜一夜物語とは、英名ですと、「アラビアンナイト」と呼ばれています。
有名なところですと、「アリババと40人の盗賊」や「アラジンと魔法のランプ」、「シンドバットの冒険」などが、編纂されています。
もともとは、サーサーン朝(ササン朝ペルシャ)時代に、ペルシャ・インド・ギリシャなど各地の民話が集められて編集された物語の集まりです。
「ハザール・アフサーナ」(千の物語)というのが原本です。
1704年に、ルイ14世に仕えていた東洋学者アントワーヌ・ガランが、アラビア語の写本からフランス語に翻訳して「千一夜」(フランス語: Les Mille et Une Nuits)第一巻を出版したところ、ヨーロッパで話題になり、1706年には英語版がすでにできたようです。
当時、アントワーヌ・ガランがアラビア語から翻訳した写本では、夜の数は282夜でした。
しかし当時の人々は「千一夜」物語というのだからもっと話があるはずだ(千話)とヨーロッパの人々が話を追加していって現代の形になったようです。
ですから、作られた時代や、翻訳・編者によって、含まれる物語に違いがあるようですね。
残念ながら、有名な「アリババと40人の盗賊」や「アラジンと魔法のランプ」、「シンドバットの冒険」の話はあとから追加されたもののようです。
アントワーヌ・ガラン自体も、「1001夜あるんだ」と考えていたようで、アラビア語の写本に282夜しか載っていなかったので、どこかに「1001夜」分が載っている完本、もしくは続巻があるんだと考えていたようですね。
なので、アントワーヌ・ガランがフランス語に翻訳する時に、「千一夜」以外のアラビア語の書物や聞き及んでいた話を追加して、のアントワーヌ・ガラン時代ですらおよそ480夜にまで増えていたそうな。
現代でも、千一夜物語には魅力的な登場人物と夢のある物語、時にはハラハラドキドキな展開など、人々の心をとらえて離しませんね。(原本は結構エログロらしいですが・・・)
現代の色々な作品に、影響を及ぼしたり、引用されたり、オマージュされたりしていますよね。
千夜一夜物語の目次(あらすじはWiki参照ください)
非常にボリュームのある物語なので、詳しい「あらすじ」が知りたい方は、
を参照してください。
ここでは目次だけ。
- シャハリヤール王と弟シャハザマーン王との物語
- 商人と鬼神(イフリート)との物語(第1夜 – 第3夜)
- 漁師と鬼神との物語(第3夜 – 第9夜)
- 荷かつぎ人足と乙女たちとの物語(第9夜 – 第18夜)
- 斬られた女と三つの林檎と黒人リハンとの物語(第18夜 – 第24夜)
- せむし男および仕立屋とキリスト教徒の仲買人と御用係とユダヤ人の医者との物語(第24夜 – 第32夜)
- 美しいアニス・アル・ジャリスとアリ・ヌールの物語(第32夜 – 第36夜)
- ガネム・ベン・アイユーブとその妹フェトナーの物語(第36夜 – 第44夜)
- オマル・アル・ネマーン王とそのいみじき二人の王子シャールカーンとダウールマカーンとの軍物語(第44夜 – 第145夜)
- 鳥獣佳話(第146夜 – 第151夜)
- 美しきシャムスエンナハールとアリ・ベン・ベッカルの物語(第152夜 – 第169夜)
- カマラルザマーンとあらゆる月のうち最もうるわしい月ブドゥール姫との物語(第170夜 – 第236夜)
- 「幸男」と「幸女」の物語(第237夜 – 第248夜)
- 「ほくろ」の物語(第250夜 – 第269夜)
- 博学のタワッドドの物語(第270夜 – 第287夜)
- 詩人アブー・ヌワースの事件(第287夜 – 第290夜)
- 船乗りシンドバードの物語(第290夜 – 第315夜)
- 美しきズームルッドと「栄光」の息子アリシャールとの物語(第316夜 – 第331夜)
- 色異なる六人の乙女の物語(第331夜 – 第338夜)
- 青銅の町の綺談(第339夜 – 第346夜)
- イブン・アル・マンスールと二人の乙女の物語(第346夜 – 第353夜)
- 肉屋ワルダーンと大臣の娘の話(第353夜 – 第355夜)
- 地下の姫ヤムリカ女王の物語(第355夜 – 第373夜)
- 智恵の花園と粋の庭(第373夜 – 第393夜)
- 奇怪な教王(第393夜 – 第399夜)
- 「蕾の薔薇」と「世の歓び」の物語(第399夜 – 第414夜)
- 黒檀の馬奇談(第414夜 – 第432夜)
- 女ペテン師ダリラとその娘の女いかさま師ザイナブとが、蛾のアフマードやペストのハサンや
- 水銀のアリとだましあいをした物語(第432夜 – 第465夜)
- 漁師ジゥデルの物語または魔法の袋(第465夜 – 第487夜)
- アブー・キールとアブー・シールの物語(第487夜 – 第501夜)
- 匂える園の道話(第502夜 – 第505夜)
- 陸のアブドゥッラーと海のアブドゥッラーの物語(第505夜 – 第515夜)
- 黄色い若者の物語(第515夜 – 第526夜)
- 「柘榴の花」と「月の微笑」の物語(第526夜 – 第549夜)
- モースルのイスハークの冬の一夜(第549夜 – 第551夜)
- エジプトの百姓とその色白き子供たち(第551夜 – 第554夜)
- カリーフと教王(カリーファ)の物語(第554夜 – 第576夜)
- ハサン・アル・バスリの冒険(第576夜 – 第615夜)
- 陽気で無作法な連中の座談集(第616夜 – 第622夜)
- 眼を覚ました永眠の男の物語(第622夜 – 第653夜)
- ザイン・アル・マワシフの恋(第653夜 – 第666夜)
- 不精な若者の物語(第666夜 – 第671夜)
- 若者ヌールと勇ましいフランク王女の物語(第671夜 – 第714夜)
- 寛仁大度とは何、世に処する道はいかにと論じ合うこと(第714夜 – 第720夜)
- 処女の鏡の驚くべき物語(第720夜 – 第731夜)
- アラジンと魔法のランプの物語(第731夜 – 第774夜)
- 人の世のまことの智恵のたとえ話(第774夜)
- 薔薇の微笑のファリザード(第774夜 – 第779夜)
- カマールと達者なハリマとの物語(第780夜 – 第787夜)
- 羊の脚の物語(第787夜 – 第788夜)
- 運命の鍵(第788夜 – 第794夜)
- 巧みな諧謔と愉しい頓智の集い(第794夜 – 第806夜)
- ヌレンナハール姫と美しい魔女の物語(第807夜 – 第814夜)
- 「真珠華」の物語(第814夜 – 第819夜)
- 帝王マハムードの二つの世界(第819夜 – 第821夜)
- 底なしの宝庫(第821夜 – 第826夜)
- 気の毒な不義の子のこみいった物語(第826夜 – 第844夜)
- 九十九の晒首の下での問答(第844夜 – 第847夜)
- 細君どもの腹黒さ(第847夜 – 第851夜)
- アリ・ババと四十人の盗賊の物語(第851夜 – 第860夜)
- バグダードの橋上でアル・ラシードの出会った人たち(第860夜 – 第876夜)
- スレイカ姫の物語(第876夜 – 第881夜)
- のどかな青春の団欒(第881夜 – 第894夜)
- 不思議な書物の物語(第895夜 – 第904夜)
- 金剛王子の華麗な物語(第904夜 – 第922夜)
- 滑稽頓智の達人のさまざまな奇行と戦術(第922夜 – 第925夜)
- 乙女「心の傑作」鳥の女代官の物語(第926夜 – 第937夜)
- バイバルス王と警察隊長たちの物語(第937夜 – 第954夜)
- 海の薔薇とシナの乙女の物語(第954夜 – 第959夜)
- 蜂蜜入りの乱れ髪菓子と靴直しの禍をまきちらす女房との物語(第959夜 – 第971夜)
- 智恵と歴史の天窓(第971夜 – 第994夜)
- ジャアファルとバルマク家の最後(第994夜 – 第998夜)
- ジャスミン王子とアーモンド姫の優しい物語(第998夜 – 第1001夜)
- 大団円
モンキー・パンチ氏の千夜一夜物語は?
非常に沢山の物語が詰め込まれている本家「千夜一夜物語」ですので、さすがにすべては漫画家できませんでした。
モンキー・パンチ氏の「千夜一夜物語」では、シェヘラザードが王に嫁ぐまでが描かれております。
まだまだ、続きを!と望む声は多かったのですがここまででした。
もともと、「千夜一夜物語」には、性的な表現や乱暴な表現がありますが、そちらもモンキー・パンチ流に落とし込み作品に仕上げていました。
モンキー・パンチ氏も以前にホームページに、
実際、物語の中には、かなり下品な言葉があったり、男性器、女性器なんかの表現も、ズバリ書いてあるんだよねぇ。
昔だったら伏せ文字になるところかもしれないけど、そういうところでも原作を大事にしたいから、僕の作品では、きわどい言葉もそのものズバリ出していくつもりなんだ。
あくまでも大人が読んで楽しめる物語を作りたいからねぇ。
と掲載していたようですからね。
「シェヘラザードが王に嫁ぐまで」が描かれていて、当然本家「千夜一夜物語」はまだまだ続いているわけですから、続編を執筆中とはアナウンスされていたようですが・・・実現はしなかったようですね。残念です。
今となっては貴重な本となってしまいました。なかなか手に入らないかと思います。
読んでみたいけど、これは縁が無いと無理かな(笑)
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