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新型コロナウイルスは東京で感染爆発(オーバーシュート)を起こしているのか?

伝染病・感染症

日を追うごとに東京では新型コロナウイルスの感染者が増えていますよね。

テレビでは感染爆発だ!

オーバーシュートを防がないと!

PCR検査が足りていないのでは?

などと様々な意見や考えが溢れています。

こんな時こそ冷静になり、科学的にデータを見つめることも大事だと思います。

伝染病ですから、ウイルスがいるところで粘膜にウイルスが付着してしまうと感染してしまいます。

ですが、当然ながらウイルスが粘膜に付着しなければ感染しません。
もっというと、ウイルスが存在しない空間ならば絶対に感染しないわけです。

だったら、科学的にはどのくらいの状況になったらウイルスを怖がれば良いのか?
その様な目安があるのか?

正しくウイルスのことを知って、正しく恐れることが肝心だと思います。

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新型コロナウイルスにはどう感染する??

 

新型コロナウイルスの感染の広がり方は、

  1. 飛沫感染
  2. 接触感染

と言われています。

空気感染はしないということですね!

感染拡大の勢いがすごいじゃないか!と言われるでしょうが、空気感染が起こっていたら、今の比じゃないほどの感染拡大が起きています!

空気感染で有名なのが「はしか(麻疹)」です!

「はしか」の感染力は、

麻疹の免疫がない集団に1人の発症者がいたとすると、12~14人の人が感染するとされています(インフルエンザでは1~2人)

出典:国立感染症研究所 感染症情報センター

ということです。

新型コロナウイルスでは、2.2人と言われていましたが、最近では最高6人になるかもしれないというデータも出て来ました。

インフルエンザよりは感染力が強そうです。ですが、「はしか」ほどではないので、空気感染はしないと見て良さそうです。

そして主な感染経路ですが、粘膜にウイルスが付着して感染ということですので、「目・鼻・口」の粘膜経由だと考えられます。

そうすると、一般的にはウイルスが付着したものを触れた手で「目・鼻・口」のいずれかを触れてしまいウイルスが粘膜に付着して感染するということです。

ですから、1番の予防は、「目・鼻・口」に触らないということと、手をこまめに洗うということが大切になります!

東京で新型コロナウイルスはオーバーシュートしているのか!?

連日、東京都では新型コロナウイルスの新規感染者が報告されています。

東京オリンピックの延期を決めた頃から感染者が増え始め、1日の新規感染者が2桁になり、そしてあっという間に1日100人を超えるようになりました。

1日に新規感染者が200人を超えるのも時間の問題です。

ところで、どのくらいの感染者数になったら【感染爆発(オーバーシュート)】というのでしょうか?

 

こういう時、よくインフルエンザと比較されます。今や馴染み深い季節性の伝染病であるインフルエンザがわかりやすいと思います。

インフルエンザはどのくらい感染者を増やすのか?

伝染病の代名詞となるインフルエンザ。

日本人に馴染みすぎて、最近ではほとんど報道に乗らないことが多いです。

感染者数が増えてくると、ニュースなどでも

「インフルエンザが流行しています。手洗い・うがいをきちんとして予防しましょう!」

なんていうゆる〜い注意が出ますよね。

 

実は、流行の注意報や警報が出される基準が決められているんですよ!!

その基準を超えた時に医療機関やニュースや新聞などで注意報や警報が出た報じられるのです。

その基準とは、

1週間の間に1観測定点(医療機関など)あたり10人以上新規インフルエンザ患者が報告されますと注意報が出されます。

そして、1週間に1観測定点あたり30人以上新規インフルエンザ患者が報告されると警報が出されます!

 

「なんだ10人以上か。新型コロナウイルスはすでに1日180人ほど報告されているから警報かな!やばいじゃん!」

なんて思うかもしれません。

違うんですよ!

 

 

東京都ですと観測定点は、

 感染症情報センターでは、感染症発生動向調査で、419か所(2020年4月現在)のインフルエンザ定点医療機関*から報告されたインフルエンザ**の動向を調査しています。

【情報誌】東京都インフルエンザ情報

*インフルエンザ定点医療機関数:2010年52週まで:290か所、2011年1週以降:419か所

**インフルエンザの報告基準:突然の発症・高熱・上気道炎症状・全身倦怠感等の全身症状を全て満たすか、症状を全て満たさなくても迅速診断キットにより病原体の抗原が検出され、インフルエンザ患者と診断した場合

出典:東京都感染症情報センター

ということで観測定点が419箇所あるんです!!

さすが大都会ですよね!

ということは、インフルエンザの流行の注意報を出すときは、1定点あたり10人以上の報告ですから、

1週間に、4,190人以上

の新規インフルエンザ患者が出た場合、流行の注意報が出されます!

 

そして、

1週間に、12,570人以上

の新規インフルエンザ患者が出て、警報が出されます!

 

それでですね。この注意報や警報が出されたときってみなさんどうしていましたか??

外出を自粛したり、それこそライブハウス花見の宴会を自粛しましたか?

 

「いやいや、インフルエンザ注意報や警報なんて聞いたことないから、それほどインフルエンザはやったことないんじゃない?さすがに1週間で4,200人なんて多すぎでしょ?」

 

実は毎年インフルエンザ注意報は出ていますよ!

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/12/12/19.html

このグラフの縦軸の「10.0」を超えた時点で【注意報】、「30.0」を超えた時点で【警報】が出されます。

過去5シーズン分のデータですが、毎年「10.0」をどこかのタイミングで超えていますでしょ?

そしてみなさんの記憶にはほとんど残っていないでしょうけど・・・昨シーズン2019年の1月期にはなんと!1週間で1定点あたり約65人という数字が出ています!(グラフの黄色の線)

単純に計算しますと、

419箇所 × 65人 = 27,235人

つまりは、東京都で1週間で新規のインフルエンザ患者が27,235人出た!ということです。

1日あたり平均しますと、

3,891人

新規患者が出たということですね!

 

ここまでの患者が出ていても、我々は活動を自粛していないばかりか、気にも止めていませんでした。

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こんなにインフルエンザが増えても報じられないのはなぜ?

まぁ、少々トゲのある言い方になりましたが、ここまでの感染者数を出しながら、インフルエンザの話題があまり報じられないのは理由があります。

それは、治療法が確立されているからです!

インフルエンザに罹っても治療法があるので、多くの場合重症化せずに済みます。

またワクチン(これも色々ありますが)があるので感染の重症化を防ぐことができるからです。

そしてなぜか毎年流行するので、一々騒がなくても良い、というか騒いだところで減らないことがわかっていますので無駄な労力を使わずに、インフルエンザに感染したら運が悪かったと治療に勤しむことになっています。

 

ただ学校などでは、感染者が増えてくると学級閉鎖や学年閉鎖などを行い感染拡大を防止しますよね?

インフルエンザについては治療法が確立されていますので、社会全体としてもその程度の反応となるのです。

東京都で新型コロナウイルスは感染爆発していない!?

単純に比べられるものではないが、現時点でインフルエンザを参考にすると、東京都で新型コロナウイルスは感染爆発を起こしていない!

ということになります。

東京都では4月9日の新規の新型コロナウイルス感染者は181人となっています。

前日より31人多いということで、十分驚異的な数字になっています。

ですが、インフルエンザを参考にしますと、1週間に4,190人以上の新規患者が発生して初めて注意報が発令されます。
1日あたりに換算しますと、約599人以上となります。

現在の3倍強の人数ですね。

これを多いと見るか目前と見るかですよね。

 

ですので油断はできません!

ですが流行とも言えません。注意報が出るほででもないですからね。

ということはまだ手遅れではないということです!

今から感染爆発しないように、予防的行動を取れば間に合う可能性があるということです!

 

確かにギリギリのラインだと思いますので、ここはじっと我慢するべき時ですね!

 

 

まとめ

現時点では、インフルエンザのケースを参考にすれば、まだまだ新型コロナウイルスは流行期ではないと言えると思います。

現在の感染増加数の約3倍ほどになると、インフルエンザで言う注意報が発令されるレベルです。

現在1日あたり約200人の新規感染者と迫る勢いです。

1日あたり約600人の新規感染者が出たら、インフルエンザの場合注意報発令となります。

 

この数字を目前と見るか、まだまだ余裕があると見るかですが・・・、数字だけ見ると幸いなことに現在はまだ流行ではないこととなります。

ですからまだ伝染病を封じ込める対策が効果を出す可能性が高いです!

  1. 人混みを避け
  2. 閉鎖空間に集まることを避け
  3. 手をこまめに洗う
  4. 首から上に触れないようにする
  5. 他県や他の市町村への移動を控える。(ウイルスを持ち込まないようにする)

とこれらのことを守ることが私たちにできることでしょう!

一緒にこの難局をのりきりましょ!!

 

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